心電図検定3級を受験しようかな。3級の難易度ってどのくらいだろう。おすすめの参考書とかも教えてほしいな。
こんな疑問に答えます。
こんにちは。カエルです。
簡単に心電図検定のレベル分けをすると以下のとおりです。
- 4級:入門編
- 3級:基礎編
- 2級:中級編
- 1級:上級編
その中で、心電図検定3級は基礎編で、難易度は決して高いものではありません。
試験の難易度を把握したうえで、適切な勉強方法と必要な勉強時間を確保できれば、十分に合格を狙うことが可能です。
この記事では、心電図検定3級の難易度から問題の傾向、合格率、勉強方法などについて解説しています。
「3級受験しようと思っている人」「3級の難易度が知りたい人」におすすめな内容となっています。
記事の信頼性
2019年心電図検定1級合格。職場で2級・3級合格者が在籍中。
当サイトでは、
- 心電図検定4級
- 心電図検定2級
- 心電図検定1級
の各階級ごとに記事を作成しています。
上記の記事をご覧になった方は、目次から必要な部分だけ見ることをおすすめします。
それでは、どうぞ。
心電図検定3級の難易度・合格率・合格点をチェック
心電図検定3級の受験を検討しているならば、まずは試験の難易度を理解しておくことが大切です。
ここでは心電図検定3級の試験の概要や合格率など試験のレベルについて確認しておきましょう。
心電図検定3級とは
日本不整脈心電学会が実施している検定試験では、難易度に応じて異なるレベルの試験が実施されています。
日本不整脈心電学会で心電図検定3級は「心電図の基礎〜中等度の判読力を有するもの」とされています。
主な対象者は、一般臨床医、循環器勤務メディカルプロフェッショナル。
試験は毎年1回開催されています。
併願はできません。
合格点は公表されていませんが、6割以上が合格と思われます。
心電図検定3級の受験に向いている人とは?
心電図検定3級を受験するなら以下のような人が該当します。
心電図検定3級におすすめな人
- 基礎知識がある人
- 実務経験1~3年目の人
- 心電図検定4級に合格した人
心電図検定の資格は、履歴書に記載できるため、就職の際などに役立ちます。
時間に余裕のある学生の方などは、就職活動が始まる前に取得を目指してみるのも良いでしょう。
就職・転職時の履歴書作成で自己PR欄に自分の努力アピールができるので「何書いたらいいんだろう?」と悩むことも少なくなるでしょう。
医療従事者であれば心電図の知識は身に着けておいて損はないため、一通りの心電図知識が得られる心電図検定3級の合格を目指すと良いでしょう。
心電図検定は自分の考え次第で上位階級に挑戦することも可能です。この3級の内容を見て易しいと感じた方はレベルを上げてみるのもおすすめです。
心電図検定3級の合格率は75%
心電図検定3級の合格率は75% 前後となっています。
過去の合格率は、以下のとおりです。
- 2016年度:76.1%
- 2017年度:74.8%
- 2018年度:73.6%
- 2019年度:73.1%
- 2020年度:中止
- 2021年度:76.4%
- 2022年度:75.9%
- 2023年度:75.5%
つまり、適切な勉強方法と必要な勉強時間を確保できれば、十分に合格を狙うことができると言えるでしょう。
他の階級との比較
心電図検定には1級・2級・3級・4級があります。
これらの合格率と3級を比較すると、以下のようになります。
階級 | 最高合格率 | 最低合格率 |
---|---|---|
1級 | 57.2% | 51.2% |
2級 | 69.1% | 63.6% |
3級 | 76.4% | 73.1% |
4級 | 84.0% | 79.5% |
各階級を比較すると、上位階級になるに連れて合格率は1割ずつ難易度が高くなっています。
各階級の難易度についてはこちらの記事をご覧ください。
心電図検定3級の試験内容と問題の傾向
では次に、心電図検定3級の試験内容について見ていきましょう。
ここでは、試験当日の試験情報や問題の傾向を解説していきます。
試験情報
まずは試験当日の試験情報について見ていきます。
出題形式 | マークシート方式 |
解答形式 | 5つの選択肢から該当する1つまたは2つを選ぶもの |
問題数 | 50問 |
試験時間 | 90分 |
問題数は50問、試験時間は90分です。
単純計算すると、
1問を解く時間は1分弱。
わからない問題を解く時間やマークシートを確認する時間を引くと、1問に費やす時間は1分もありません。
よくある例として「最初ゆっくり解きすぎて最後時間が足りなかった」または「マークシートを確認する時間が取れなかった」ということがあります。
心電図検定では問題数が少ないため、1問における配点が大きく影響します。
着実に合格を目指すためにも時間配分を事前に決めて挑むことが大切です。
問題の傾向
問題の難易度は、
初級7割、中級3割。
心電図検定3級は、基礎知識が大半を占めるものの、中級問題が3割程度出題されます。
選択肢も若干ですが惑わすような選択肢が入ってきます。
中級の内容としては、以下の問題が出題されやすいので波形を見て判読できるようにしておくことが大切です。
- WPW症候群のA型・B型・C型がわかる
- 心室性期外収縮・心室頻拍で右室起源か左室起源かわかる
- 二枝・三枝ブロックがわかる
- 心筋梗塞の閉塞部位がわかる
- 房室結節リエントリー頻拍、房室回帰頻拍がわかる
あとで紹介する問題集・参考書を1冊ずつ学習していれば十分に対応できるものです。
心電図検定3級に合格するための勉強時間
心電図検定3級に必要な勉強時間は、平均30~150時間程度です。
かなり開きがあるのは、もともとの知識量や、勉強に対する慣れ・不慣れによって、必要な勉強時間に差が出るためです。
実際に検査を行っている人であれば、短い勉強時間で合格することも可能でしょうし、心電図検査の経験がない方や苦手な方はより多くの勉強時間が必要となってしまう可能性もあります。
試験申込後3ヶ月の期間があるので、150時間という時間は忙しい社会人の方でも、十分に捻出可能な時間です。
上手く時間を活用して、合格を目指しましょう。
勉強のポイント
前章でも話したとおり、試験当日は1問を1分弱で解かなければいけません。
勉強中は、時間制限がないため1問1問ゆっくり解きがちです。
そのため普段の勉強から時間を意識して勉強することがポイントです。
系統的な読み方や波形のバリエーションを鍛え、瞬時に判読できるように日頃からの特訓が必要と言えます。
心電図検定3級におすすめの問題集と参考書
最後に、「心電図検定3級だとどんな参考書を選んだらいいんだろう」という方に向けておすすめの参考書を紹介します。
試験のテキストは「参考書」と「問題集」の2冊を準備しましょう。
問題集
【心電図検定公式問題集&ガイド】
◆ 資格試験に対応した唯一の公式テキスト
心電図検定を開催している日本不整脈心電学会が出版している問題集。心電図検定を受験するなら必ずおさえておきたい1冊。過去に試験で出題された中から代表的な問題を厳選し掲載されており、試験の傾向や試験形式に慣れるためのマストアイテムです。
良いレビュー
心電図検定を受けるなら必要
心電図検定を受けるなら必須だと思います。解説も付いています。ただし、あくまで問題集なので、心電図を基礎から勉強したい方は、別の本が必要だと思います。
Amazonカスタマーレビューより
良くないレビュー
初心者には難しい
全くの初心者には難しい。4級が無いのが残念。しかし受検するなら必須。
Amazonカスタマーレビューより
中身が薄い
以前にも買ったが、改訂版ということもあり再度購入。 内容はほぼ変わらず。 もっと内容を濃くしないと役に立たないと感じた。 3級、4級には良いかも。
Amazonカスタマーレビューより
問題集は、実践に即した試験の模擬試験としての活用には有用ですが、「解説が少ない」や「初心者の場合は難易度が高い」とう口コミが多いようです。
次では、問題集とあわせて読みたい参考書を紹介します。
参考書のおすすめ
【レジデントのための これだけ心電図】
◆ 心電図検定3級合格者がおすすめする書籍
心電図検定2級・3級の合格者が最もおすすめするテキストです。無駄を省きながらも重要なポイントとつまずきやすいポイントがしっかり解説されているので、効率的な学習ができ、短期間での合格を目指すことが可能です。心電図検定試験だけではなく、終わってからも長く愛用できる1冊です。
良いレビュー
分かりやすい。
今まで見た本の中で一番分かりやすい。心電図の波形の説明だけでなく、どのように勉強すれば理解しやすく継続できるか勉強のコツも載っているし、その後の治療についてもコメントされているので実践に繋がりやすいしイメージしやすい。お勧めです。とても素晴らしい本だと思います。
Amazonカスタマーレビューより
素晴らしい
心電図の読み方をすっき解説した... これ1冊で心電図が理解出来ました。医学生、研修医は必読の書です。
Amazonカスタマーレビューより
良くないレビュー
なし
心電図検定3級は、参考書がなくてもインターネットで掲載されている内容だけでも十分合格することが可能です。
おすすめのサイトについてはこちらの記事をご覧ください。
以上、心電図検定3級について解説してきました。
心電図検定3級は、医療従事者であるならば持っておいて損はないレベルです。
合格率も75%前後と高くないため、「時間に余裕のある学生」や「日頃、心電図検査を行っている医療従事者」はステップアップとして受験してみてはいかがでしょうか?
最後までお読みいただきありがとうございました。
おわり