超音波検査士の症例提出ってどんなことをすればいいのかな?合格者ってどんな風に書いているか知りたいな。
こんな疑問に答えます。
こんにちは。カエルです。
超音波検査士の試験には、症例提出と筆記試験の2つがあります。
はじめて書く人にとってはかなり難しく、情報が少ない人ならなおさら時間がいくらあっても足りません。
この記事では、超音波検査士の症例提出について症例提出までの流れや書き方のポイントなど筆者の経験を踏まえつつ詳しく解説しています。
「はじめて超音波検査士を受験する人」「今後の受験のために参考にしたい人」におすすめな内容となっています。
記事の信頼性
筆者は、超音波検査士 消化器・体表臓器領域の2領域を取得。
超音波検査士の内容について詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
それでは、どうぞ。
症例提出までの流れ
まず最初に、症例提出の流れから見ていきましょう。
症例提出の流れ
- 受験申請
- 書類の準備
- 書類提出
① 受験申請
日本超音波医学会HPから超音波検査士の受験申請を行います。
2023年 第38回超音波検査士認定試験
【オンライン申し込み日】
2023年5月15日(月)12:00~7月7日(金)23:59
② 書類の準備
申請が終わったら、次は提出する書類の準備です。
提出書類は以下のとおりです。
提出書類
健診領域は10症例、健診領域以外は20症例
サイズは縦4cm×横3cm、最近6ケ月以内で脱帽の写真
※青字の資料は日本超音波医学会HPからダウンロードしましょう。
※超音波検査実績のスケッチ以外は鉛筆書き不可です。いつでも修正しやすいようにPCで行うことをおすすめします。
③ 書類提出
書類は指定された住所に簡易書留またはレターパック(ライト及びプラス可)にて送付します(普通郵便及び持参は不可)。
2023年 第38回超音波検査士認定試験
【申請書類送付期限】
2023年6月1日(木)~7月31日(月)
<当日消印有効>
書類送付方法の補足
簡易書類の場合
- 専用の封筒は必要なくA4サイズであればなんでもOK
- 郵便局の窓口・ゆうゆう窓口のみで受付可(コンビニ不可)
- 料金は84円(普通郵便)+320円(簡易書類)=404円
レターパックの場合
- 専用の封筒(レターパック)が必要
- レターパックは郵便局、コンビニ、郵便局のオンラインストア、ネットで購入可
- 郵便窓口やポスト投函可
土・日・祝日も含め毎日配達 - レターパックプラス(赤)
料金520円(税込)で対面でのお届け - レターパックライト(青)
料金370円(税込)で郵便受けへお届け
超音波検査実績のポイント
次に、1番重要なは超音波検査実績についてです。
超音波検査実績のポイントは以下の4つ。
ココがポイント
- 症例の選び方
- 疾患別の症例数
- 症例の書き方
- シェーマの書き方
それでは、筆者の経験を踏まえつつ詳しく見ていきましょう。
症例の選び方
症例選び
- 【健診領域】健康診断、人間ドックの症例
- 【健診領域以外】外来、入院患者の症例
- 受験者が検査したもの
- 典型的な症例
- 病変以外の背景がしっかり評価できるもの
- なるべく病理や細胞診、手術記録があるもの
超音波検査実績のすべての要は症例選びです。
いかに典型的で情報が揃っているものが準備できるかによって、超音波検査実績にかかる時間が大きく変わるのでこの段取りはケチらないことが大切です。
症例を準備するとき悪性や稀な症例は保管していたりしますが、意外と良性は忘れがちです。
悪性を探すより、良性を探す方がかなり大変です。
筆者がはじめて受験したとき苦労した点なので、この記事をご覧の方はしっかり準備しておきましょう。
症例選びのポイントは、早い段階から症例集めを行い、症例変更する場合でも対応できるように多めに準備しておきましょう。
健診領域を受験する人必見!
健診領域の場合、画像と診断のみのため、画像の精度がより重要視されます。
ゲインやフォーカスなどの機器の調整なども必ずチェックしましょう。
各領域別の症例数
症例数
- 健診領域は10症例
- 健診領域以外は20症例
各領域別の疾患別症例数は以下の通りです。
健診領域
体表臓器領域
循環器領域
消化器領域
泌尿器領域
産婦人科領域
血管領域
✔ 実際の症例
筆者は体表臓器と消化器領域の2領域を受験しました。
実際使用した症例は以下のとおりです。
体表領域
消化器領域
症例の書き方
症例の書き方
- 診断と異なる所見、間違った用語、誤字脱字、個人情報の消去もれは減点対象
- 各施設独自の用語は使用せず、正確な超音波用語を使用する
- 略語を使用するときは、必ず最初に説明を加える
- 計測値は小数点以下は四捨五入して記載する
(血管領域及び産婦人科領域は除く) - 単位を必ず記載する
症例の書き方は下記の6つのポイントの流れに沿って記載すればだいたいOKです。
症例の書き方のポイント
- 患者が来院した理由
- 他のモダリティーの情報
- 超音波所見からの考察
- 病理や細胞診、手術記録の結果
- 経時的変化の有無(主に良性腫瘤の場合)
- 最終診断
✔ 実際の症例
筆者が使用した4症例について下記に載せました。
体表臓器領域:2症例
消化器領域 :2症例
症例については超音波専門医によってこだわりが異なるため参考程度にご覧ください。
またガイドラインが変わる前に受験したため、現ガイドラインとは表記が異なりますのでご了承ください。
症例1:陳旧性線維腺腫
症例2:浸潤性乳管癌(硬癌)
症例3:肝血管腫
症例4:急性胆嚢炎
シェーマの書き方
シェーマの書き方
- 鉛筆書きOK
- 臓器と腫瘤のバランスを合わせる
- 模写ではなく所見をとらえて書く
- 周囲臓器や所見を記載する
エコー輝度によるシェーマの違い
エコー輝度によるシェーマの書き方は以下の通りです。
✔ 実際の症例
症例1:浸潤性乳管癌(硬癌)
症例2:肝嚢胞
関連サイト
以上、症例の書き方について解説しました。
以下の2つのサイトも超音波検査士の内容を扱ったブログになります。
症例数も多くとても参考になるのでおすすめです。
超音波検査士けんしんノート
yanchangの現在修行中
- 健診領域
- 泌尿器
- 消化器領域
- 血管領域
最後までお読みいただきありがとうございました。