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STEP4 プローブの原理 

表示方式

Aモード
(amplitude:振幅)
時間と反射強度を表示
Bモード
(Brightness:輝度)
輝度変調
Mモード
(Motion:動き)
動きを表示

走査方式

  • リニア走査
  • セクタ走査
  • コンベックス(オフセットセクタ)走査
  • アーク走査
  • ラジアル走査
  • サーキュラ走査
引用元:超音波画像診断装置の撮像原理

構造

  • 音響レンズ、音響整合層、振動子、音響吸収材で構成されている

  • 音響インピーダンスの大きさ

    $振動子>音響整合層>音響レンズ>生体$

  • プローブの長さはエレメントピッチと素子数で決まる
    • 口径(D)

      $D=m×d$

      m:同時駆動阻止数 
      d:エレメントピッチ

    • 視野幅(L)

      $L=(N-1)×d$

    • 走査間隔(p)

      $p=d$

振動子

  • 圧電効果(piezo効果)により電気信号と機械振動を相互に交換する

  • 圧電材料

    PZT磁器(セラミック)
    PVDF膜(高分子材料)

    qファクタ PZT>PVDF
  • 送受信可能な超音波の周波数は振動子の厚みにより決定される

    $周波数(MHz)=\frac{伝播速度}{2×厚み}$


引用元:溶接情報センター 接合・溶接技術Q&A

音響整合層

  • プローブ内での反射を少なくし、効率よく送受信させる

  • 波長の1/4の厚さで作られている

音響レンズ

  • 振動子の保護

  • スライス幅方向の分解能を向上させる

  • 生体とプローブとの電気的絶縁を強化する

  • 音速が生体より遅い凸型のシリコンゴム(c=1000m/s)を使用し、音速の差によりビームを収束させる(凹面波)

  • 材質による違い

    凹レンズ
     生体の音速より速い材質

    凸レンズ
     生体の音速より遅い材質

  • 焦点距離は音響レンズの材質により機械的に決まる

音響吸収剤(バッキング剤

  • 残響を抑える

  • 波数を減らしパルス持続時間を短くする
距離分解能上がる
Q値下がる
感度下がる

機械式走査

単一素子振動子(シングルエレメント)

  • ひとつの振動子をプローブの先端に装着

  • フォーカス深度は固定

  • フレームレートが低い

アニュラアレイスキャナ

  • 振動子を同心円状に配列

  • 方位方向・スライス方向に電子フォーカス可能

電子走査方式

スイッチドアレイ方式

  • リニア・コンベックス

  • 振動子をグループごとに連続的に振動させて超音波ビームを形成する

  • グループ毎の駆動素子

    $N=(n-m)+1$

    n:全素子数 
    m:同時駆動阻止数

  • 左右端の感度が悪い

フェーズドアレイ方式

  • セクタ

  • 各振動子に時間差を持たせて駆動させ、斜め方向に波面を合成させることにより角度を持ったビームが放射される

  • 配列されている素子すべてを常に用いて送受信を行う

  • 画面中央部のノイズが多い

  • 右側にビームを振るには左側の素子を早く振動させる

  • 遅延時間(τ)

    $τ=\frac{(i-1)×d×sinθ}{c}$

    $=\frac{L×sinθ}{c}$

    θ:偏向角度 i:n番目の振動子
    d:エレメントピッチ c:音速L:開口幅

  • 遅延時間の差を大きく取れば、ビームの角度が大きくなる

電子フォーカス

送信多段フォーカス

  • 段数を増やすとフレーム数は減る

  • フォーカスを3点にかけるとフレーム数は1/3になる

  • 同時駆動素子の中心ほど遅延時間は長くなる

  • 浅い位置の焦点は遅延差を大きく、深い位置の焦点は遅延差を小さくする

受信ダイナミックフォーカス

  • 受信ダイナミックフォーカスをかけてもフレーム数は変化しない

  • 遅延回路を用いて受信フォーカスを行う

可変口径法

  • 深さに応じて振動子の口径を変える方式

  • 浅い領域は開口幅を狭く、深い領域は開口幅を広くして受信する

  • 方位分解能を向上させる

画像の要素

  • 音速の往復時間

    パルス波が発射されて反射波が戻ってくる時間

    $t=\frac{2D}{c}$

    t:往復時間 c:音速 D:距離

  • 音速が1㎝往復する時間(生体音速:1530m/s)

    $t=\frac{2×10mm}{1.53×10^6mm/s}$

    $≒13.07×10^{-6}s=約13.1μs$

  • パルス繰り返し周期と視野深度

    $視野深度=\frac{パルス繰り返し周期(μs)-送受信切り替え時間(μs)}{13(μs)}$

  • 表示距離と実測距離

    $\frac{表示距離}{装置基準音速}=\frac{実測距離}{ある媒質の音速}$

  • 1枚(1フレーム)の超音波像を得る時間(T)

    $T=N×\frac{2D}{c}$

    D:視野深度 c:音速

  • フレーム数(R)

    $R=\frac{1}{T}$

  • 視野深度と走査線数とフレーム数の関係

    $c=2D×N×R$
    $c=2D×PRF$
    $PRF=N×R$

    c:音速 D:視野深度 
    N:走査線数 R:フレーム数 
    PRF:パルス繰り返し周波数

  • フレーム数を増やす要素
PRF上げる
D短く
N減らす
走査線密度下げる
送信多段フォーカスの段数減らす

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