こんにちは、カエル(@Kaeru372022)と申します。
この記事におすすめな人- 臨床検査技師になりたい人
- 臨床検査技師がどんな仕事をしているか知りたい人
- リアルな現場を知りたい人
この記事を書いている私は臨床検査技師歴10年以上。現在、生理機能検査室で勤務しています。
初心者にもわかりやすいように紹介していこうと思います。この記事を読んで臨床検査技師の世界に興味を持ってもらえたら幸いです。
あくまで個人的なものになります。途中不適切な表現もあるかもしれません。もし読者が同職であれば優しい目で見ていただけたらと思います。
この記事は個人的に『生理機能検査』について紹介してみた話【part1】の続きです。まだお読みでない方はこちらからどうぞ。
次は超音波室です。
この検査は私のメイン検査なので真面目モードでいきます。
超音波検査で1番身近なのは妊婦さんが赤ちゃんを見る時に検査するイメージかなと思います。
こんな白黒画像ですね。
超音波検査は先程の婦人科領域の他に、
心臓、乳腺、甲状腺、腹部、血管など複数の領域があります。
超音波検査はCTのように放射能による被ばくがないのが最大のメリット。
その他に、CTは全体的を把握できるのに対し、超音波検査は腫瘍の形態や癌の浸潤範囲、炎症の障害の程度など特定部位を詳細に調べるのに優れ、それがリアルタイムで描出できるのが特徴です。
しかしそんな半面デメリットも、、、
それは、
検査者の技量によって結果が左右されてしまうこと。
その理由は2つ。
① 病変を鑑別するための知識
② 描出するための技術
なぜそんなに知識が重要かといいますと、
通常検査は、患者と検査者の1対1で行い、検査中は決められたポイントの画像を撮りながら、なにか異常があれば良性・悪性を判断して検査しているんです。
そのため何か病変を見つけたときに良性にするのも悪性にするのも検査者の判断次第なんです。最終診断は読影医がいますが検査者の画像を見て診断名をつけているのでやっぱり検査者の画像次第。
良性か悪性と判断するためにはもちろん検査者の知識がかかせません。悪性を誤って判断した時には患者の生死とかかわりますからね。この勉強だけは怠ってはいけません。
もちろん医学は日々進歩していくわけで、超音波検査をする限り一生勉強が必要だと私は思っています。
病変を見つけたときに
「私は良性だよ!」
とか
「僕は悪性だよ!」
なんて会話できたらいいんですけどね。
そんなことができる人は超人ですね。
是非会ってみたいものです。
② 描出するための技術まだ病変が見つけれたらいい方なんですよ。
描出できていたら知識をフル回転させて判断することができるし、検査終った後に他のスタッフや読影医と相談することができるので。
けど、描出もできなかったものに関してはもはや鑑別もなにもありません。
描出できない理由で最大の敵はガス(空気)なんです。
超音波はガスに激弱なんです。
そいつらと戦うには別の視点から観察すること、ガスを移動させて描出するテクニックで戦うのです。
以上、この2つが揃ってこそ一人前に検査することができるんですよね。
とても責任感のある仕事です。
やっぱり仕事をするには手に職をつけたいじゃないですか。
まだまだ超音波検査は人が検査するのが主流ですからね。
頑張った分知識・技術はあがるのでやりがいもありますし、手に職を付けて個人のレベルを上げていくにはうってつけだと思います。
以上、超音波検査室でした。
次は○○室へ。
個室の部屋でベッドが1つ。
さーなんの部屋でしょう。
ここは仮眠室、、、
ではなく終夜睡眠ポリソムノグラフィ検査(PSG検査)という睡眠時無呼吸症候群を診断するための検査室です。
睡眠中にいびきがひどかったり、息が止まってると注意されたことはないですか?
それはもしかして睡眠時無呼吸症候群かもしれませんよ。
睡眠時無呼吸症候群っていうのは睡眠中に何度も呼吸が止まったり,浅くなったりして体が低酸素状態になる病気です。
低酸素状態になることで、高血圧,脳卒中,心筋梗塞の発生しやすく、糖尿病,高脂血症も合併しやすいと言われています。
自宅で取り付けて検査する簡易的な検査もありますが、PSGはもっと精密に調べるための検査です。
検査は睡眠中の脳波、眼球やあごの筋肉の動き、心電図、鼻に入る空気の流れ、呼吸の状態、酸素飽和度など多くの項目をモニタリングします。そのためいっぱい機械を装備して検査します。
こんな感じで検査します。
PSG検査と言えば、この前検査した人は60代の男性が検査に来まして部屋に案内したんですよ。
患者さんから「準備できました」との声が聞こえたので入室。
いざ頭に電極を取り付けようと思ったその時に違和感が、、、
えっ!
カツラつけてるやん!!!
ってか!
準備できてねーじゃん!!
※著者は心の中では結構口が悪いです。
どうしようか、、、
カツラを外してもらうか、、、ソワソワ
それとも無視して続けるか、、、ソワソワ
悩むこと1分後、やっぱり外してもらうことを決意!
よし!勇気をもっていざ行動!
私「検査に支障があるので頭の外せますか?(⌒∇⌒)ニコ」
患者「・・・・(?_?)」
私「・・・・(⌒∇⌒)ニコ」
患者「あっ!すみませんっ(゚Д゚)ノ」
と言いい、笑いながらサクッと外してくれました。
before
↓
↓
↓
↓
↓
↓
after
見事にハゲ散らかってました
が、そんなことはお構いなしにアルコール消毒でしっかり頭をゴシゴシして無心で装着終了です。
なんせ私はベテラン技師なのでこんなの朝飯前です✨
翌日、検査終了後もきちんと被って帰られてました。
お気に入りのようですね。
そんな検査です。笑
まとめ
今回3記事に渡って生理機能検査室について紹介してきました。
ちょっとはリアルな臨床検査技師の日常が知ってもらえましたか?
part1~paret3までで紹介した検査は9つ。
- 心電図検査
- 呼吸機能検査
- 眼底検査
- 脳波検査
- 血圧脈波検査
- 超音波検査
- PSG検査
ここで紹介した検査以外にもまだまだたくさんの検査はありますが、それは実際仕事してから覚えていってください。
生理機能検査に興味を持った方はこちらの記事がおすすめです。
是非ご覧ください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
さよなら(T_T)/~~~