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STEP6 ドプラ法

2022年6月24日

ドプラ効果

  • 音源が移動する、あるいは観測者が移動することで距離が変化すると音波の周波数も変わる現象


  • 波長と周波数は反比例 

    $λ=\frac{c}{F}$


  • 距離・波長・周波数

距離波長周波数
遠ざかる長い音源より低い
近づく短い音源より高い

ドプラ偏移周波数

  • ドプラ偏位周波数(Fd)


    $Fd=\frac{2×v×cosθ}{c}×Fo$



    2:超音波ビームの往復 
    v:流速 c:音速 
    θ:ビームと流れのなす角度 
    Fo:送信周波数 

角度補正

  • 血流の流れとビームの角度が大きくなるほど角度補正誤差は大きくなる


  • 60度以下が適正

    60度を超えると急速に誤差は大きくなる

  • 心臓の場合20度以下

ドプラ法の種類

連続波ドプラパルスドプラカラードプラ
分析方法FFTFFT自己相関法
送受信別々の素子
一方向
同一素子同一素子
多方向
連続波パルス波パルス波
位置情報ないあるある
特徴高速血流低速血流 
特定の血管流速が測定可能
血流の向き異常血管の検出
B/D同時表示
不可可能可能
角度補正必要必要必要

FFT:高速フリーエ変換

B/D:Bモード/ドプラモード

パルスドプラ法

  • 特定の深度における流速の計測が可能


  • 最大測定可能周波数はパルス繰り返し周波数の1/2(ナイキスト周波数)である


  • 最大検出可能流速 


    $v=\frac{c}{2×cosθ}×\frac{Fd}{Fo}$ 



    最大 $Fd=\frac{PRF}{2}$ 



    $Vmax=\frac{c×PRF}{4×cosθ×Fo}$



  • 最大流速を上げる方法 

    • PRFを上げる

      PRFが高くなるにつれて視野深度が浅くなる
    • 送信周波数(Fo)を低くする
    • ゼロシフト機能を使用


  • 最低検出可能流速 

    $Vmax=\frac{c×PRF}{2×n×cosθ×Fo}$


  • 最低流速を下げる方法 

    • PRFを下げる
    • 送信周波数を高くする
    • データ数(n)を増やす

      PRFが一定のときは、データ数を増やすとフレームレートは下がり、リアルタイム性が低下する 

      $PRF=n×N×R$

見かけの血流速度(視線速度)

  • 実際の血流速度ではなく装置が感知する見かけ上の速度 


  • 見かけの血流速度(vo)

    vo=v×cosθ


    v:実際の血流速度 
    cosθ:ビームと流れのなす角度

エイリアシング

  • ドプラ偏移周波数がナイキスト周波数を超えたときに逆向きの移動速度として検出される現象


  • 連続波ドプラは原則的に発生しない


  • エイリアシングが発生する条件

    $ Fd>\frac{±PRF}{2}$


  • 回避する方法
    • PRFを上げる
    • Foを下げる
    • ビームと流れのなす角度を大きくする

      ただし、精度は下がる
    • Bモード&パルスドプラのBモードをoffにする
    • HPRFモードにする
    • ゼロシフト機能を変える

ドプラ波形

  • 波形の表示

縦軸流速
(ドプラ周波数)
横軸時間的変化
波形の幅流速分布
波形の輝度流速成分の強さ

カラードプラ

  • カラードプラとパワードプラ

カラードプラパワードプラ
表示方法ドプラ偏移周波数ドプラ信号強度の積分値
信号強度平均流速血管内の血球量に比例
角度依存性あり少ない
血流血流の向きを表示超音波ビームに直行する血流低速血流の検出
折り返しありなし
血流の検出
S/N比
低い高い
空間分解能低い高い
  • 色表示 

項目表示
プローブに近づいてくる血流赤色
プローブから遠ざかる血流青色
速い血流明るい
血流の乱れ(乱流)モザイク状
  • 同じ送受信数であれば視野角とフレームレートは反比例関係



  • カラードプラ使用時の注意 

    • Bモードのゲインが高すぎるとカラー表示がされにくい 
    • 同じ流速に対してはPRFが低い方がカラーは明るく表示される
    • 視野角を狭くすることでフレームレートが上がる


  • Bモードとカラードプラで同一ビーム方向に複数回の送受信を行う場合
距離分解能
フレームレート
Bモード>カラードプラ
送信パワーBモード<カラードプラ

ウォールフィルタ

  • 遅い動きの超音波信号を表示しないローカットフィルタの一種


  • 壁や弁などからの反射信号(クラッタ成分)を除去し、動きの速い血流成分を取り出すことが出来る


  • フィルタの設定が低すぎる場合

    • クラッタの成分が残ってしまい血流の平均値が下がる
    • クラッタの残りが多いと血流は暗く表示される

  • フィルタの設定が高すぎる場合

    • 低速の血流成分までカットされ、血流の平均値が上がる

ミラー効果

  • ドプラ周波数分析表示でベースラインを挟んで実像と対称に表示される虚像で、エコー信号が装置内部で飽和した時波形が歪み出現する


  • サンプリングボリュームが大きいとき、増大したときに出現する


  • 対策

    • 受信感度を下げる
    • 超音波出力を下げる

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